せっかく断食をするのであれば、どんな効果が得られるのか気になるものです。
いろいろと気になることはありますが、
その一つとして脂肪って本当に燃えるのかではないでしょうか?
実際に、脂肪が燃焼するのなら、何日目からなんだろうか?
と知りたいですよね。
今回は、科学的にも証明されていて、論文にも発表されている事例も含めて、脂肪が燃える身体のメカニズムについて紹介していきます。
そのうえで、断食の役割なんかについても考えていきたいです。
まず、脂肪が燃焼される身体の状態になるには、激しい運動を90分間程度行う必要があります。
断食においては、3日目から脂肪が燃えると言われているのです。
それでは、断食において、なぜ3日目からなのか身体のメカニズムから知っていきましょう。
断食で脂肪が燃えるには、ケトン体の存在が欠かせない!
基本的には、身体の中に保管されている脂肪が燃焼するためには、まず身体の中の糖質が無くなってくる必要があるのです。
糖質が無くなってきたことを確認した肝臓は、ケトン体というものを製造し始めます。
このケトン体が、脂肪を燃やす正体なのです。
普段の生活では、肝臓においてケトン体は作られておらず、身体としては脂肪を燃やすのは最終的な手段と考えられています。
断食では、普段の食事を一切とらなくなるので、保管されている糖質がどんどんと消費されていき、個人差はかなりありますが2日間くらいで使い切ってしまうのです。
糖質を身体に保管できる量は、脂肪に比べると少量で400gくらいと言われています。
一方の脂肪は、見た目にも表れるように何キロも保管して増やしていくことができるのです。
こうして考えると、脂肪って、保管制限が無くて、ちょっと怖いと思ってしまいますよね。
断食と糖質制限の違いとは!?断食を勧めるには訳がある
脂肪が燃えやすい状態にしたくて、糖質が無い状態にすれば良いのであれば、何も断食までしなくても、ある程度食事のできる糖質制限で良いのではないかと思いませんか?
たしかに、その通りです。
肝臓でケトン体が作られるようになる条件の大きな一つが、身体の中の糖質の状況であります。
断食に限らず、糖質制限をすることでケトン体を作り出し、脂肪が燃えやすくするようにできるのです。
そのうえで、
僕は糖質制限を勧めることはせず、断食を勧めるのは、断食では必ずスケジュールを組んでいて、いつまで実行するのか明確だからです。
食べる時と食べない時のメリハリが、はっきりしているということですね。
一方、糖質制限では、いつまで行えばいいのか明確ではありません。
どうしても、体重が何キロ減ったかとか服のサイズが変わってきたなど結果を確認しながら終わりを決めることになります。
つまり、糖質制限の期間は、自分の目的達成ができるまで…という決め方で、達成できるか、挫折するかは、その人の根気によって変わるものだと思います。
よって、期間が定められているのか、そうでないのかというのが、とても重要で、モチベーションも変わってきます。
また、その期間に脂肪が燃える云々だけでなく、身体の変化などを感じ取り、今までの生活を振り返ることができることも、何かを取り組むということには、大切なことではないかと思います。
断食や糖質制限をやり終えた結果が、たとえ同じように脂肪が燃えたとしても、その後の生活にまで活かすことができるのが断食だと考えるのです。
なぜなら、断食は、文字通り、食事を断つことです。
食事を断つことで、普段、意識することのない内臓は、休息を取ることができます。
私たちは、年中無休で働き続けることは困難です。
時には、有休も使って、余暇活動が必要ですよね。
それは、内臓も同じなのです。
糖質制限では、糖質を制限することをしても、食事を断つことはしませんよね。
よって、内臓が休息を取ることはありません。
だから、僕は、鍼灸師として健康面も考え、断食を勧めるのです。
断食における酵素ドリンク活用の注意点
断食を勧めてはいますが、断食においても注意が必要です。
断食では、僕も勧めている酵素ドリンクを活用する方も多いですよね。
この酵素ドリンクは、断食で食事を摂れない中でも、最低限の栄養補給や腸内の環境を整えるのに活躍してくれます。
しかし、酵素ドリンクは、元々さまざまな野菜などから抽出されたもので、糖質を加えて作られたものは論外ですが、たとえ無添加のものであっても相応の糖質が含まれています。
普段の生活での糖質補給に比べれば、充分な量ではありませんが、脂肪を燃焼するという点から言えば、ケトン体の発動が遅れて脂肪が燃えるのが遅くはなりがちになってしまうのです。
ですが、糖質にばかりこだわってしまうと、逆に健康を損ねることにもなりかねません。
どんなことをするにも過剰なことは、心身に良い影響を及ぼすどころか、かえって悪循環を招く危険があります。
野菜や果物には、元々、糖質が含まれているということは、糖質制限においても必要な知識であるはずです。
単に炭水化物を取らなければ…とか、間食をやめれば、糖質から断てるのかと言えばそうではありません。
完全に糖質を断つことは難しいです。
あまり過剰にならず、自然のものに含まれるものは、食べることを許すことも大切です。
酵素ドリンクの最大の注意点は、どうやって作られているものなのかという知識を得るということではないでしょうか?
安価だからと選んだ酵素ドリンクは、無添加ではないかもしれないし、ジュースのような抽出の仕方をしているかもしれません。
また、高価なものだからと言って、配合バランスが良いとも限りません。
たくさんの種類が入っているから、身体に良いは、ちょっと語弊がある気がします。
一言で言うのなら…
酵素ドリンクは、ある程度消化され、吸収しやすい状態にした食物である。
ということです。
→酵素ドリンクを選ぶポイントは3つ!体質改善を目指せるものは?
脂肪を燃やす仕組みを発動するのは、かなり特別なこと
本来、身体は非常時に備え、エネルギーを蓄えようとします。
エネルギーを蓄えるのに適切な状態が脂肪なのです。
普段の食事において、脂肪は増やしたくないと脂肪のあるものを避けたりする方もいますが、それだけでは脂肪がつかないとは限りません。
炭水化物などの糖質を食べていて、その日のエネルギーとして利用できないと糖質としては保存しておけないので、脂肪に変えて保存しようと働きかけるのです。
断食や糖質制限では、わざわざ糖質から脂肪に変化させてまで保存するものを、その脂肪を燃やすためにケトン体を発動させています。
身体にとって糖質や脂肪は、生きていくにあたってとても大切な栄養です。
栄養補給を制限し過ぎるのも良くはありませんよね。
何かの情報を得ると過剰に反応してしまう傾向が強いように思います。
どんなことも、しっかりとメリット・デメリットを知ることは大切です。
脂肪を燃やすことだけに重きを置きすぎると…思わぬところで、体調を崩してしまったりとアクシデントに見舞われることにもなりかねません。
健康を損ねてしまったら、元も子もありませんからね!
情報を活用する時には、気を付けたい点でもあります。
脂肪燃焼に重きを置くことよりも、大切なものは、日頃の食生活の在り方
脂肪燃焼することに重きを置いてたどり着いてくださった方に大切なメッセージです。
断食は、脂肪燃焼させることをメインで行うものではありません。
脂肪燃焼されるだろうと考えられているのは、冒頭でも書いたように3日目からです。
何より、断食を経験することで、身体に必要な食事がどの程度なのか学んでいくことができます。
僕は、断食を経験して、普段の食事の半分から三分の二程度で、満足できる十分な量だということを知りました。
断食を3日以上したり、断食の準備や回復期間をしっかりとこなせば、必然的に相当な脂肪を燃やせるものです。
当然、体重の変化や見た目のスタイルの変化も確認できるでしょう。
また、自分にとって必要な食事量も合わせて知ることができます。
僕が断食をしたことで、確実に達成できたのは胃腸関係を休ませてあげたことです。
体型変化もある程度は期待ができますが、ダイエットという感覚で取り組むのは少し違うと思います。
断食は、すべての「きっかけ」の一つの橋渡しになると考えています。
断食の大きなメリットは、普段、休むこともなく活動している内臓が休息し、しっかりと働くことができるようになっていきます。
それが、体質改善にも繋がっていきます。
(ただし、1回でというわけにはいきません)
つまり、
どれだけの食事をすれば良いのか、食事で満足するというのはどういうものなのか学んでいくことができるのです。
それは、脂肪燃焼という狭義の枠を超え、自分にとって相応しい食生活が送れるという大きなメリットをもたらします。
今までの習慣をくつがえすのは難しかったりしますが、その「きっかけ」には、大きな貢献をしてくれるはずです。
ある一定期間、ダイエットに励んだとしても、リバウンド等の懸念すべき点もあることでしょう。
断食で、食事量をコントロールするように心がけ、食事量が増えたら、リセットのために断食をする。
自分に相応しい食事量は、減量や制限をする形の我慢とは、全く違います。
素の状態で、満足が得られる状態を指します。
日頃、不必要に食べたり、使いきれない脂肪を蓄えることも健康的に防ぐことには大きく貢献してくれるはずです。
僕たちは、「心身一如」ということに大きく注目しています。
脂肪燃焼というワードを考える時、身体からのSOSというよりは、心からのSOSの方が強いことでしょう。
自分の容姿が気になる…それが、一歩だったと思います。
それならば、心が元気な状態で、脂肪燃焼できることに取り組む方が健全だと思いませんか?
痩せるために我慢…我慢、我慢…
と、することが楽しければ、いくらでも制限をかければいいことです。
でも、大半は、心にストレスがかかることだと思います。
すると、反射的にドカ食いしてしまったり、挫折してしまったりしやすくなります。
だからこそ、自分のベースを作る1つである「食事」は、自分にとって相応しいものであるに越したことはないのです。
身体の状態が良好に傾けば、身体は軽く動きやすくもなります。
そして、睡眠の質にも貢献してくれるものです。
単に脂肪燃焼ということだけを考えても、健康的でなければ意味がありません。
余談ですが、僕の奥さんでもあるイーリスさんは、心が病んでいた頃、あっという間に5㎏ほど体重が落ちたことがあったと言います。
今思い返しても、痩せているけど、不健康そのもので、危機感を感じていたと言います。
もっと特殊な状態で、痩せていったのだと思いますが、肌の張りもツヤも悪かったんじゃないかな?と推測します。
女性は、細くなりたいと言うけれど、男性の僕からすると…
単に細いことよりも、健康的な姿の方が魅力的に映ります。
話は少し逸れましたが、脂肪燃焼ということを考えるにしても「健康的である」ということを意識してみてほしいなと思うのです。
その健康的という意味は、心も含んでいるということです。
【まとめ】自分が自分らしくあれることを重視しよう!その姿が一番脂肪を燃焼させるものにもなる!!
いろんなことを書いてきましたが、最後に触れておきたいのは…
「自分らしいもの」を選択するということです。
ここで言う「自分らしいもの」というのは、自分が笑顔でいられるものを選択するということです。
心への負荷が少なく、身体への負荷も少ないもの
その選択ができた時に「自分らしいもの」と言えますよね。
運動をすることも、糖質制限も、脂肪燃焼ということを軸に考えれば…悪いことではないでしょう。
ですが、比べるのであれば…運動や糖質制限では達成できない「断食で胃腸を休めること」に重きを置いてみてはいかがでしょうか?
断食を起点にすれば、糖質制限の苦痛も緩和されます。
断食を起点にすれば、身体は動きやすくなり、運動にも身が入りやすくなります。
脂肪燃焼ということを軸に考えるのであれば、手始めに「断食」はお勧めですよ!
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
いろんな視点からコラムを書いていますので、他のコラムも読んで下さると嬉しいです。