断食における心の変化!心の底から「ありがとう!」と言えるぼく

あなたは、最近だれかに

「ありがとう」と、

言えましたか?

 

僕は、こっぱずかしくて、なかなか面と向かっては言えない方です。

 

僕は、定期的に断食をします。

断食をしたことがない人から、「なぜ、断食をするの?」と聞かれることがある。

 

鍼灸師である僕は、かっこつけて、「胃腸を休めるためだよ。」なんて、言ったりするんだ。

鍼灸の専門である東洋医学の知識を引っ張り出して、

脾胃論という学問から、身体全体の調子を整えるには、胃腸関係を中心に考えて、胃腸を整えると良いんだと言ったりもする。

 

でも、改めて自分に問いかけてみると、本当は違う答えだったことに気づいた。

 

その答えは、断食をすると心に変化が表れるんだ!

 

もう少しかみ砕くと…

断食とは無関係に思えるだろうけど、なぜか、断食をすると…いろいろと周りの人や物事に感謝ができる気持ちが生まれた。

心の底から「ありがとう!」と言える自分を見つけた。

 

なんか「なぜ、断食をするの?」の答えが、心の変化って不思議な感じでしょう?

普通なら、痩せれるからとか、体調が良くなるからとかが、あたり前な感じがすると思うんだけど、僕はそれだけじゃないことを知った。

 

今回は、断食と心の変化の関係を、僕の経験とともに、お話します。

 

 

【断食と心の関係】断食をした時に及ぼす心への影響

 

断食と心が関係しているって、あまり結びつかないし、チンプンカンプンな話を言い出す人だなぁ~なんて思うでしょう?

 

僕が、初めて断食をしようと思った時は、心へ影響があるなんてことを想像すらしませんでした。

 

もう10年も前の話なんだけど…

会社の先輩が断食経験者で

「頭がクリアになって、アイデアが出やすいし、キレがいいんだよね!」

と言っていたことが、今も鮮明に頭にこびりついている。

 

心への影響というよりは、脳に対する影響って感じの印象を受ける言葉。

 

もちろん、当時の僕は、断食になんて興味もないと言うか…トライする勇気すらなかった。

 

あなたは、どんな風に断食を捉えていますか?

僕のように勇気がなかったりしませんか?

 

僕は、鍼灸師で東洋医学的に考えるのが得意なので、まずは、実体験を通じて、東洋医学を軸にどんなことが心へ影響するのか考えてみます。

 

 

断食をすると、五感の感覚が研ぎ澄まされた感じになる!

 

五感(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)と言われる感覚は、外からの何らかの刺激を受けています。

その受け取った刺激によって、心は感じ取って、自分の気持ちに影響を与えるのです。

 

断食中、五感の感覚で変化を感じやすいのが、嗅覚である匂いです。

 

1番よくわかるのは、飲食店の横を通った時に、ふわぁ~っと、ただよう美味しそうな匂い、パンが焼ける匂い、うどんの出汁を取る匂い、うなぎが焼ける匂い…それだけじゃない…油っこい感じの匂いとか、もっと細かな匂いまでも敏感に感じる。

 

今なら、食材の1つひとつを匂いだけで当てれるんじゃないかというくらい、嗅覚が鋭くなったことに気づく。

 

また、朝方に散歩なんかしていると、夜露で湿った樹々の香りや草花の香りもふんだんに感じられる。

足元から土の香りがふわぁ~とし、青々とした葉っぱの香り…何気なく通り過ぎてしまう町の香り。

 

普段の生活で、こんなにも自分の周りに匂いがあったこを忘れていたのか、気づかないくらい当たり前に通り過ぎていたのか…いろんな香り、匂いが溢れていることを改めて知ったんです。

 

次に、僕の仕事である鍼灸の施術では、日頃から、指の感覚がとても重要です。

断食を経験したことによって、五感のうち触覚への影響が大きいことに気づきます。

 

仕事柄、患者さんの身体を触り、ツボや脈に触れた時にいろんな情報を手に入れています。

ツボや脈というのは、患者さんの身体の元気さや不調さだったり、問診だけでは聴こえてこない大切な情報の宝庫です。

 

患者さんの身体からのメッセージを受け取って、不調を整えるのが僕の仕事の1つです。

この情報を正確に受け取るためには、僕の手を通して、聴く力が必要です。

 

実は、ツボって、鍼を刺そうと思ったところから、1ミリずれただけでも与える効果が変わってしまうくらい重要な見極めが鍼灸師には求められます。

 

僕は、断食をすることで、この精度が上がっていくことに気づいたんです。

前よりも、敏感に指先から患者さんの訴えが聴こえる…

 

これって、すごくないですか?

 

2つの感覚について紹介しましたが、他の感覚でもいろいろな変化を感じ取れるはずです。

断食によって、磨かれた感覚は、それだけ多くの情報を受けられるようになるので、心にも大きく影響が出るようになります。

何かに気づくということが大切です

 

 

胃腸を中心に内臓が整うと、感情が落ち着きやすくなる!

 

人が持つ感情は、内臓で考えることができます。

あなたが抱く感情を内臓で考えたことは…おそらくないと思います。

鍼灸が基本とする東洋医学的な考え方では、五臓六腑の内臓関係には、感情が宿っていて、お互いに管理をし合っていると考えます。

 

例えば、

肝臓は、イライラと来る怒りの感情

心臓は、ニコニコする喜びの感情

胃腸は、ウーンっと思い悩む感情

肺は、シクシクと悲しみの感情

腎臓は、ビクっとする驚きの感情

と、誰もが味わったことのある感情には、実は、それぞれの内臓とかかわりの深い感情があるのです。

 

それが、どのような影響があるかというと…生活の中でイライラすることがありますよね!

旦那さんがわかってくれないとか、子どもが言うことをきかないとか、会社で理不尽な目に遭ったとか…

そのイライラがおさまらず、カーっとなってくると、まず肝臓にダメージが来るのです。

 

肝臓の役割として、全身にくまなく血液を送り届けるというのがあるのですが、その行いが中途半端になってしまって、頭の方ばかりに血液を集中させてしまい、頭がカッカしてしまったりすることが起きるのです。

逆に、何らかの影響で肝臓が弱ってしまっていると、普段なら普通にしていられるようなことでも、イライラとしやすくなったりします。

 

東洋医学って、不思議な話でしょう?(笑)

 

話の路線を戻すと、断食の大きな1つの目的は、胃腸を中心に内臓関係を休ませてあげることです。

 

内臓関係が休むことができると、感情も落ち着いてきます。

感情の動きが落ち着くということは、心が落ち着いているということになりますよね。

 

確かに断食は、心への影響はありそうですよね!

ただ、まだ心の変化まではいかなさそうです。

続いて、心の変化が起きた体験を書きますね!!

 

 

ご飯って、こんなに美味しいんだと感動!当たり前に感謝が生まれる

 

断食が明けた時に、最初に食べるのが、お粥です。

土鍋に、お米とたっぷりのお水を入れて、コトコト炊いていきます。

 

コトコトしているところに、小さな穴からブシューっと噴き出す白い蒸気。

この白いモノからただよう香りからしてヤバイ!

何がヤバイって、お米が炊けていく、甘い香り、美味しそうな香り、、

ようやく炊きあがったお粥さん、

断食をした身体を回復させていく最初の食事だから、ほんの少しのお粥。

 

まじで、最初の一口がヤバイ!

ヤバイしか言えないのか、というくらいヤバイ!

 

お茶碗に半分くらいのお粥を、最初はお米そのものを味わいたいから、お塩もかけずに一口。

熱々のお粥を口にほおばり、ゆっくりと噛みしめる。

 

本当なら僕は、白飯だけを食べるのは、苦手。

 

そんな苦手な僕が、感じたのは…

お米があまいって、このことを言うのか…

そんなの嘘だと思うほど、僕の人生経験として認めたくないほど、ただのお粥なのに…

お米があまい!美味しい!!

 

自分の味覚の変化にも気づく…

 

そして…出てくる言葉は、美味しいとともに

「ありがとう!」

 

あれっ?

でも、ちょっと疑問、何に?誰に対して感謝をしているのだろう?

 

お粥に対してかな?違う誰かかな?

続いて、誰に感謝していることなのか考えていきます。

 

 

ご飯は、自分ひとりで作ることはできない!周りのかたへ感謝!!

 

お粥を頬張っていると、ご飯ひと粒ひと粒の味わいに感謝する中で、ご飯が食べられることって決してあたりまえの事ではないよね!と思えてくるのです。

 

まともに、ご飯が食べれると思えるようになったのは、まだ割と最近のこと。

僕の父親くらいの世代は、白米が食べれることが珍しかったようです。

実際に、父親の小さい頃は栄養失調のような症状が出ていました。

 

いつの頃からでしょう?

 

ご飯を食べれることがあたりまえと思っている自分。

自分自身で決断して、断食を行って、食事をしない数日を過ごす。

 

これまであたりまえのように考えていたものは、あたりまえの事ではない

…と改めて気づくのです。

 

あたりまえのように、ご飯が食べれるようになっているのも、自分が、お父さんが、お母さんが仕事をしてお金を稼いでいるからというだけでは決してありません。

 

お米そのものは、農家の人達が一生懸命育てている。

育てるために必要な農具を、製造している人達もいる。

収穫したお米を、産地から僕たちの近くまで運んでくれるトラックの運転手もいる。

僕たちの手元に届くよう、販売してくれる米屋さんもいる。

何より、お米を育ててくれる自然がある。

想いを巡らせると、お米1つとっても、

考えが及ばないくらいの人達の頑張った成果の末に、僕の口でお粥を頬張ることができる。

 

そう、「ありがとう!」と感謝を伝えているのは、直接はなかなかお会いできない周りの人達なんだと気付くのです。

断食は、日頃、当たり前化して、気にも留めないことを思い出させてくれる良い機会になるのかもしれません。

 

最後に、今も頑張っている自分自身にも感謝できるのかなと思います。

ありがとう!と心の底から言える自分、このことが、心の変化と言えませんか?

 

 

【まとめ】断食をして心の変化を感じ取ろう!

 

断食をすると、身体や心にさまざまな影響があります。

断食の直接的な目的は、胃腸を中心に内臓関係を休ませることに違いはありません。

 

ただ、内臓関係を休ませるだけでなく、いろんな効果が期待できます。

1つは、五感の感覚が敏感に感じ取れるようになり、それだけ、多くの情報が得られて、受け止める心も大きな影響を受けます。

もう1つは、喜怒哀楽といった感情を管理している内臓関係が休まることで、感情が落ち着き、心も落ち着くのです。

 

自分の心の変化は、ご飯が食べられることがあたりまえではないことに気づけること。

心の底から「ありがとう!」と言える自分。

そこから広がっていくのは、ご飯だけじゃなくて、ありとあらゆることへの感謝。

いることがあたりまえの家族にも感謝の意を持てるようになる。

奥さんや子どもたちが毎日いること、そこに笑顔があることも…やっぱりあたりまえじゃないと思う。

断食を通じて、自分の心に広がりを感じていく変化を感じることが僕にとってのありがたい気づきでした。

 

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