断食について調べていると、
断食は胃腸を休めるものなんだよって書いてあったりしませんか?
休肝日という言葉は聞いたりするけど、健康のためにバランス良く食事を取るべきだという認識の方が強く、胃腸を休めるという考え方があることはピンと来ないものですよね。
たしかに、食事をしなければ、消化などの活動をしなくてもいいので、胃腸は休まるかもしれない。
なぜ、胃腸を休ませる必要があるのだろう?
バランス良く食べるということとは、真逆の発想に混乱する人もいると思います。
ずっと、食べ続けている訳ではないし…
いや、そもそも、食欲に注目することがあっても、胃腸の働きに重きをあまり置いてこなかったという人が多いのではないでしょうか?
今回は、断食を何度もしてきた経験と東洋医学の立場から考えた時、断食をしてまで胃腸を休める必要があるのか考えていきます。
胃腸は意外と疲れている!?最近、お腹がグーっと鳴るのを聞いたことがありますか?
学生時代を思い返してみてください。
給食やお弁当の時間が待ち遠しくありませんでしたか?
2時間目にお腹が空こうものなら、お昼まで持たず、お腹がグーっと鳴ってしまい、恥ずかしい思いをしたなぁ~なんて思い出があります。
何なら、朝ごはんを食べずに登校して、早弁して、飢えをしのいだものです(笑)
食べなきゃ体が持たないと思い込んでいた学生時代が懐かしいです。
学生だと、体の成長のために食事は大切なものです。
しかし…大人になってからの食生活を振り返ってみましょう。
絶えず、何かを食べたり、飲んだりしていませんか?
大人って、制限があるようで、制限のない生活ができますよね。
それでも、いつもお腹がグーっと鳴って、逆に恥ずかしい思いをよくするんだという人は、空腹の時間がちゃんと確保できているので、お腹の調子が整いやすく健康的な生活の証です。
ぜひ、自分を褒めてあげましょう!
しかし、僕がそうなのですが、普段の生活を送っていると、グーっという音も聞かないうちに次の食事を迎えている人の方が多いのではないでしょうか?
実は…このグーっという音を聞かない生活が、胃腸が疲れやすくなっていると考えられる訳です。
食べ過ぎというほどではないにしても、常に食物が胃腸にある状態だと、本来であれば空腹になった時に次の食事を迎えられるように準備ができません。
思い当たる方は、要注意!!
常に、胃腸は準備不足の中で消化や吸収にあたらなければならないことになってしまいます。
お腹がグーっと鳴る音は、まさに食物を消化吸収にあたれる準備をしている証なのです。
あと、もう一つ胃腸が疲れていると考えられるのが、食文化の影響からかあまり噛まずに食べる習慣が根付いているようにも感じるのです。
最近の子どもたちのおやつを見ていても、顎を駆使するようなおやつって、保育園や幼稚園でもあまり出されなくなったのではないでしょうか?
するめやお煎餅、干し芋等の咀嚼が必要な食べ物よりは、スナック菓子だったり、クッキーだったり、洋菓子寄りです。
僕たちの食生活も和食中心ではなくなりましたよね。
胃腸だけでなく、顎や咀嚼力の弱い食生活を送りがちです。
断食をするようになって、最初のひと口は30回噛んで食べるように心がけるのですが、これがかなりキツく感じます。
いつもだと飲み込むところが、まだまだ30回に達していなくて、まだ噛むのかとなるんです。
食べ物の消化は、口の中から始まります。
食べ物を噛むことによる分解と、噛むことにより唾液がよく出てくるのですが、唾液の中に含まれる酵素の働きによる消化も大事になります。
あまり噛まずに食べ物を飲み込んでしまうのは、胃腸での消化に負担を与えてしまうのです。
続いて、身体があえて空腹になるように仕向けているケースがあるので、そのことについて見ていきましょう。
体調不良の時に、食欲がないのは当たり前?!
体調不良で身体が弱っている時って、食欲が湧きにくいですよね。
でも、栄養のあるものを食べなきゃいけないという義務感に駆られたことはありませんか?
それが常識かと思いきや…
野生の動物は体調を崩した時、食事を制限するのだそうです。
野生動物たちには、お医者さんもいませんから、自力で回復することができなければ、命の危機に晒されます。
この食事を制限することは、胃腸を休ませることになり、休むことで体調不良の回復を促すと本能的に行っています。
また、東洋医学には、脾胃論と言われるものがあって、ちょっと大げさに言うと、胃腸の調子によって全ての病気を招くと考えて研究されていたことがあるのです。
全ての病気が、胃腸の調子を整えることで、病気が治ると考えるのは横暴な感じはします。
しかし、鍼灸の施術をしていて、これは関係ないだろうと思うものも胃腸を調整して改善していくことも多いのは事実です。
人間や動物も、普段の食事から栄養を補給することで生きていけます。
栄養になるまで、食物を消化や吸収するのが、胃腸の役割です。
しっかりと栄養を補給出来るように胃腸の働きを高めようとするために、本能的に体調不良の時には食欲がなくなるのだと考えるのです。
身体は、とても正直です。
食欲がない時に変に焦って、無理に食事を取ろうとすることよりも、しっかりと休息することに重きを置いた方が早く回復することも期待できると思います。
でも、水分だけはこまめに取るようにしましょうね。
続いて、胃腸を休ませる断食について、どんなものか見ていきましょう。
断食の経験からもわかった!断食は胃腸を休ませる最適な手段
断食は、いろんな国で、断食こそ最良の治療だと格言みたいなことが言われていたりするんです。
フランスでは、
「断食は、メスのいらない手術」と言っていたり、
ドイツでは、
「断食で治せない病気は、医者でも治せない」なんて言葉もあったりします。
さらには、ドイツやロシア、日本などでは、一部の病気に対して、断食による治療が病院で行われていたりするのです。
断食によって、胃腸を休ませた結果、身体の回復につながることが医学的にも認められています。
僕は、医療として断食を行っている訳ではありませんが、断食をすることで胃腸が休まり、下痢気味であったり、拭きとりの悪い便が多かったのが、通常の便が多くなったりと良い体験をしています。
奥さんであるイーリスさんは、肌ツヤが良くなったと喜んでいたり、ガサガサかかとがきれいになったり、髪の毛が健康的になったりと女性の悩みの改善にも効果を感じているようです。
また、別のコラムで詳しくお話することになると思いますが、イーリスさんは、初潮を迎えてから、出産をしても、体質が変わることなく、酷い生理痛に悩まされてきたのですが、生理痛の改善であったり、生理の量についても大きな変化を感じているようです。
単に胃腸を休めるということをしているだけに見える断食ですが、そこで感じ取れる変化は、マイナスよりもプラスの方が大きいのではないかと実体験から通しても思います。
また、断食によって、食べ物をよく噛むように気をつけたり、食事の量やタイミングを考えるようになったりと断食後の生活習慣にも変化が出てくるようになります。
唯一、断食の欠点は、食事をしない時間を持て余す可能性があるということです(笑)
【まとめ】気づいてはいなかったかもしれないが、胃腸は疲れていた!断食などで自分をいたわってあげよう
普段の生活をしていると、胃腸関係で病気でもしない限り、なかなか胃腸などの内臓が疲れているなんて気付けるものではありません。
それでも、胃腸や内臓が疲れているとは感じないかもしれませんね。
誰もが経験しているだろうお腹がグーっと鳴る音を最近聞いていないという人は、少し、自分の食生活や生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか?
不調気味でも、誰かに誘われたり、付き合いなんかで、胃腸をいたわれない日々を送る人もいることでしょう。
いろんな生活環境があるとは思いますが、代わりの利かない大切な身体です。
断食は、胃腸を休ませる最適な手段ではあります。
たまには、勇気を出して、誘惑や誰かの誘いを断ることも考えてみると、次には楽しい付き合いが待っているかもしれません。
断食をしないにしても、空腹の時間を確保することは身体にとって、とても大事なことです。
あなたの大事な身体、ちょっとしたことに耳を傾けて、いたわるようにしてください。
意外と身体の至る所にSOSのサインを出していたりするものです。
また、SOSのサインについては別のコラムにてお話しますね!
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
いろんな視点からコラムを書いていますので、他のコラムも読んで下さると嬉しいです。