デトックス(毒素を排出)させるには…
普段から肝臓や腎臓を労わってあげることが大切。
デトックスって、身体に良いらしい?言葉を聞くことは多いけど、実際のところどうなの?
デトックスのことを、一般的には身体に溜まっている毒素を排出することだと言われています。
実際、医療の現場でもデトックスという言葉は使われたりしますが、アルコール依存症とか中毒症状の解毒を行うときのものなので、僕たちが普段耳にするのとは意味が変わってきますよね。
一般的に言われるデトックスは、人が本来持っている解毒の能力を発揮することが重要だと考えています。この能力を発揮するポイントが肝臓や腎臓になってくるのです。
そもそも、デトックスの意味がわからないあなた
デトックスが良いって言うから…と他人任せのあなた
デトックス効果のあるものが気になるあなた
【AYAME2コマ劇場】
1.人が良いと噂し始めると、根拠を知らずに魅力的に映ることって…あるあるですよね!
2.あなたは、「自分に必要なもの」を知っていますか?
鍼灸の施術では、デトックスのことも考えながら、患者さんと接しています。
ただ、毒素や老廃物を外に出そうとするのではなく、主に、肝臓や腎臓の働きを高めようとツボにアプローチしているんです。
それでは、デトックスってなんなのというのを考えていくのですが、そもそもデトックスという言葉の使い方に疑問を感じてるんです。
まずは、その疑問を見ていきましょう。
デトックスって本当にあるもなの!?嘘なんじゃない?
デトックスという考え方は、古くは東洋医学にも解毒する鍼灸の技や漢方薬の処方が受け継がれています。
今、僕たちが知るようになったのは、企業が提供する商品やサービスの効果としてデトックスの言葉が使われるようになってきたのです。
デトックスの使われ方に疑問を感じたので、一緒に整理していきましょう。
企業の伝えるデトックスの意味は、誇張されている感じがする
インターネットやドラッグストアにある健康食品であったり、エステやリラクゼーションのマッサージなんかでも、○○を摂るだけで、○○することでデトックスできると見る機会がありますよね。
商品の販売サービスを提供する企業も、売上を伸ばしたいと一生懸命ですから、買っていただく方に、いい言葉はないか、すごく考えています。
そんな中で、いろんな言葉で表現される中で出て来たのがデトックスです。
もちろん実際に効果が出るようにという想いを持って商品の開発をされていると信じたいとは思うのですが、実際にどこまでの効果があるものなのかは疑問に感じています。
デトックスは疑似科学?元々、科学の世界では証明されていない
実際に、いろんな企業の宣伝で使われるようになったデトックスですが、基本的には企業側が、自分たちの実験の中で検証されたデータの発表にとどまっています。
大学や研究機関などでしっかりとした研究によって、論文発表がされて、デトックスの効果を証明されたものは現在のところないのが実情なんです。
エステやマッサージに至っては、科学的な実証をしようとすること自体がとても難しいものなんです。
そういったところから、デトックスは疑似科学だとかうそだとか言われるようになっています。
鍼灸の基本となる東洋医学では、毒素の考えがあり、身体からどう排出するか考えてきた
東洋医学は、一部では科学的な検証も行われるようになっては来ましたが、実際の現場で施術されているような鍼灸の技術における科学的な検証は難しい状況ではあります。
それでも昔から、肩コリや腰痛のコリの部分であったり、漢方薬の処方でも聞くようになった瘀血にも毒素が溜まっていると考えたりするのです。
このように、溜まっている毒素を身体の外に出そうと、漢方薬であったり、鍼灸の技でどのツボを使うか研究してきています。
その研究では、毒素をどう動かすかを考えるよりも、元々、人の身体に備わった毒素を外に出す能力を高めることを軸にしているのです。
僕たちが、普段の生活の中で知ったデトックスの意味と東洋医学で考えられてきたデトックスとは本質が違うように思うんですね。
わかりやすい治療の例えは、キレイな花を咲かせるためには、どのようにしたら良いか…
どんなに良質な肥料を与えても、植物本来が持つ力が不足していたり、病気にかかっていたら、花を咲かす前に枯れてしまうかもしれませんよね。
続いて、デトックスの本質的な意味を一緒に考えていきましょう。
デトックスとは、身体から毒素を排出するために、肝臓や腎臓の働きを高めることだ!
デトックスは、身体から毒素を排せつすることを言います。
では、どうやって排せつするかということが一番大事になってくるのです。
身体の中でデトックスのメインとなる肝臓や腎臓に着目していきましょう。
肝臓は、身体の毒素を分解し変化させる化学工場!自分自身が持つデトックスの要
肝臓って、どんなイメージがありますか?
アルコールを普段から飲んでると、そろそろ肝臓を休ませてあげないとなとか意識することもあるでしょう。
まさしく、肝臓はアルコールという毒を、分解しようと働いているので、毎日のようにアルコールを飲んでいると肝臓は休む間も無くなってしまいます。
肝臓は、身体全体の血液のうち30%くらいが集まっており、血液が運んできた栄養であったり、毒素や老廃物を分解し、身体に必要なものに変えたり、外に排せつできるようにしているのです。
東洋医学においても、肝臓は血液が集まってくると考えられていて、集まってきた血液を身体の隅々まで送り届ける役割を持っています。
さらには、筋肉も管理していて、活動的に動けるように働きかけもしているのです。
肝臓に弱りが出てくると、動き始めてもすぐに疲れやすくなったり、やりたいことができないとイライラしやすくもなったりします。
女性の場合は、特に月経に伴って、血液を消耗してしまったりするので、肝臓に弱りが出てしまうことが多かったりするのです。
腎臓は、肝臓で分解された毒素をさらにろ過して、身体の外に排せつする
腎臓と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか?
身近に、腎臓の病気を持っていて、人工透析をしている方がいるとイメージしやすいかもしれませんが、ちょっとイメージしにくくありませんか?
腎臓は、ドリップコーヒーのフィルターのようなもので、身体で再利用するものと、小便にして膀胱に送るものと分けています。
腎臓による毒素などのろ過ができないと生命の維持ができないほど、とても重要な役割なのです。
人の身体においては、デトックスを発揮するのは、肝臓や腎臓での分解やろ過がメインなのです。
東洋医学において、腎臓は結構神秘的なところがあって、赤ちゃんとして生命を授かるとき、両親からの「精」と呼ばれるエネルギーのようなものを最初に宿すところが腎臓と考えられています。
ちなみに、精が尽きた時が、人の寿命とも言われています。
腎臓が充実していると、やるべきことが明確となり、着実にものごとを進めていくパワーを持ちます。
逆に、腎臓に弱りが出ると、少しのことでビックリしやすくなり、おどおどしてしまうのです。
機能的な面では、水周りを管理しているので、むくみが出やすいときは、腎臓の弱りを1番に疑います。
特別な食材や物質が、デトックスの働きをするのは、かなり疑問!
いま、世の中には、いろんな健康食品が売られています。
宣伝文句を見ていると、魅力的で欲しいなと思う商品もたくさんありますよね!
そんな中にも、身体の中の毒素を一緒に排せつするんだとデトックス効果がありそうな食品もありますが、効果はすごく限定的だと感じるんです。
食品のある成分が、身体にある毒素と結びつく作用があるというのが、根拠になることが多いみたいです。
ぼくが思うのは、そのような成分が体内を周って、わざわざ毒素をつかまえて運ぶんだとは考えにくく、実際に活動できるのは、胃や小腸、大腸といった食べ物が実際に動くところではないかなと考えるんです。
ということは、実際に毒素と結びつくとしたら、食事に含まれているものに限定されるのではないかと思います。
【まとめ】デトックスの実現は、普段気にかけることがない内臓への労りが可能にする!
デトックスとは、何か特別なことのように思われていたかもしれませんが、身体の中で普段から気にかけることなく行われている活動です。
肝臓や腎臓などの内臓も、病気でなくても弱るときはあります。
デトックスがしっかりできないと、体調を大きく崩すことにもなりかねません。
<結論>
デトックス(毒素を排出)させるには…
普段から肝臓や腎臓を労わってあげることが大切。
お酒を飲む習慣のある人は、肝臓を休める機会を作ってあげる。
水分を取る習慣を持って、ろ過に困らないように手助けしてあげる。
無意識に動いてくれる身体に感謝をする。
そんなことも大事なんじゃないかと思います。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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