イライラするときって、普通に生活をしていれば、どうしてもあります。
それが生きている証拠なのかもしれないけど…相手に問題があれば、なかなか解決することができず、イライラが止まろうはずもない。
どうやって、対処すればいいんだ!?
本来であれば、相手ときちんとコミュニケーションをとって、問題を解決をすることができればいいんだけど、思うように相手が自分と向き合ってくれるとは限らないから、イライラが倍増することもある。
じゃあ、解決できないにしても、自分の中で折り合いをつけることができればいいんだけど、そんなに上手くいくなら苦労しない。
だから、イライラが止まらないんだ!
今回、イライラという、なかなかおさまらない怒りの感情に対して、どのような対処ができるか3つの方法を提案します。
この3つの方法は、魔法でも、おまじないでもない。
残念ながら、すぐに問題を解決できるというものでもありません。
しかし、フツフツと沸いてくる怒りの感情、心の中で解決できないことを、身体にアプローチをすることで、少し心にゆとりが生まれてイライラに向き合いやすくなれば、あの人との関係性にもゆとりが生まれやすくなります。
身体にアプローチすることで、イライラが解消できるなんて、そんなの嘘くさいと思いませんか?
ぜひ、その疑問を持って、このコラムを読み進めて欲しいのです。
読み終える頃には、わたしにもできそうだから、取り組んでみようと思っていただけるはずです。
それでは、まずイライラというものが、どういう性質を持っているのか確認していきましょう。
イライラとは、そもそもどういうものだろうか?抑えておきたい特徴
イライラは、怒りの感情で、人のもついろんな感情のうちの1つですよね。
積極的に、イライラしたいと思う方はなかなかいないでしょうが、否定すべき感情ではない側面もあります。
イライラが起こるのは、基本的には、自分の思い通りにならないときです。
特定の相手と問題があって、イザコザがあったり、自分自身が不甲斐なくて思い通りにならないことが原因になります。
そう、イライラすること自体は、原因をさかのぼって行けばシンプルなものだったりするのです。
イライラしている自分を改めて考えてみると、ちょっと不思議だなと思う特徴があります。
大きく3つに分けることができました。
その3つとは、以下の通りです。
- イライラしていても、場面が変わるとちゃんと抑えている自分がいる
- 怒りがおさまらないように見えて、案外休んでいる
- イライラしてるように見えて、かなりの行動力を発揮できる
結構、意外な感じがしませんか?それぞれの特徴を見ていきましょう。
イライラしていても、場面が変わるとちゃんと抑えている自分がいる
イライラって、心の奥底からフツフツと沸いてきて、自分では制御しにくいものだと思っていませんか?
イライラなんてしたいと思っていないのに、ふとした時に怒りがこみ上げてくることってあったりするものです。
なんともしがたいイライラってあるのよと言われるかもしれません。
たしかに、自分の想いに関係なくイライラすることはあるでしょう。
それでも、どんなにイライラした状態にあっても、案外、自分の心をコントロールしてイライラを抑えることができるものです。
例えば、イライラMAXで、相手と言い合いのケンカになっていたとしても、突然の電話に出るとなるとよそゆきの話し方で、イライラを抑えて普通に話ができたりします。
電話が終われば、さっきの続きだと言わんばかりに、イライラを上昇させて、ケンカの続きをしたりするものです。
このようなことって、案外、普通にやったことありませんか?
完璧にできると言わないまでも、意外と、イライラという怒りの感情はコントロールできちゃうものなのです。
怒りがおさまらないように見えて、案外休んでいる
たまに、あの人って、いつもイライラしてるように見えるよねと思うことってありますよね。
イライラしがちな人は、結構いるんだろうなとは思うのですが、イライラをずっと継続させて維持するのは、とても大変だったりします。
イライラが極限まで近づいてくると、顔を真っ赤にして、おでこのあたりの血管をピクピクさせて、肩が上がってきて筋肉を強張らせる感じになってくるものです。
そう、身体としては、とても興奮していて、すごく緊張した状態になっています。
ちょっと想像してみてください。
例えば、イライラしていない時でも、興奮して、緊張した感じになることってあります。
その興奮や緊張は、長く続けることってできますか?
もう少し話を具体的にすると、ずっと歯を食いしばることって、できますか?
イライラも、同じことが言えるのです。
イライラし続ける時間は、自分が思っているよりもかなり短かかったりします。
イライラが止まらないと感じていても、少しゆるんで落ち着いて、また、思い返したり、ふとしたことでぶり返して、イライラするということを繰り返しているものなのです。
イライラしてるように見えて、かなりの行動力を発揮することができる
イライラとは、自分の思い通りにいっていないときに起こるものです。
ちょっと視点を変えれば、目標や叶えたいことがあって、それでも現実は目標と離れた状態にあると、状況によってはイライラしますよね。
目標は達成したい訳ですから、頑張って叶えようと行動するものです。
この時の行動力は、普段の時よりもかなり高まっていることでしょう。
イライラするという怒りの感情は、喜びや悲しみといった感情に比べると、必要のない感情として捉えがちのところがあります。
それでも、怒りの感情が必要なのは、思い通りにならない自分をなんとかしたい、向上心や行動力に変えるためと考えるのです。
ただ、怒りの感情に身を任せていても、あなたは消耗してしまうし、怒りをコントロールするということはとても大事になってきます。
続いて、怒りのコントロールが大事なのはわかるけど、分かっていてもイライラが止まらないから問題なんだというところに焦点をあてていきます。
イライラが止まらないのが問題なんだから、なんとかしたい!
イライラも自分自身でコントロールできているうちは、問題にならなくて済むのですが、イライラを止められず、大きくなり過ぎると問題になってくるのです。
そんなのあたりまえじゃないかという声が聞こえて来そうですが、もう少しイライラしないで、おつきあいください。
イライラが止まらないのは、相手との問題が解決できなくてどうしようもないからです。
さらには、どうしようもないとわかっていても、自分の中で折り合いをつけることができないということです。
どうしても、なんともならない、理不尽だと思えることは起きてしまったりします。
やり過ごすしかないという時もあるでしょう。
そんな時は、どうすればいいのだろう?
問題を解決するのは、相手と向き合うことに尽きるのですが、それができれば苦労はないし、そこまでイライラが止まらないということもないはずです。
また、話し合いができたとしても、相手と和解ポイントにたどり着けるかは、別の問題だったりしますよね。
そうなると、最終的には、イライラをなんとかするために、自分と向き合うことになってきます。
自分の心は、イライラが止まらない訳ですから、なかなか対応するのは難しかったりするでしょう。
そこで、目を向けてあげるのが、あなたの身体です。
身体の調子を整えることは、イライラの原因を解決することとは関係なさそうにみえますが、意外とそうではありません。
あなたの普段の生活の中で、いつもなら、こんなことでイライラすることはないのに、[emphasis]今回はイラッと[/emphasis]きてしまうってことってありませんか?
イラッと来るときとそうではないときとの差って、なんだろうと思いますか?
この差は、体調の良し悪しが大いに影響していると考えるのです。
風邪をひいて熱があるなどしっかりとした病気ではないにしても、ちょっと肩こりがひどいとか、疲れがたまってきてダルいといった、あまり気にも留めないほどの
ちょっと体調が悪いくらいでイライラが起きやすくなったりします。
そう、身体の調子でイライラするかどうかが変わるのなら、普段から身体の調子を整えておきたいと思いますよね。
だけど、身体の調子と感情である心からくるイライラがどれだけ関わりがあるのか疑問に思うところがありませんか?
続いて、イライラと身体の関係をしっかりと見ていきましょう。
イライラは、感情や心の問題だけでなく、身体にも波及する!
東洋医学では、心身一如といって、心の問題を抱えていると、その問題は身体にも及んで、体調が悪くなることを言ったり、逆に、身体の調子が悪くなってくると、心の調子にも及ぶようになると考えています。
怒りを言葉で表現する時に「頭に血がのぼる」なんて言う時がありますよね。
昔の人は、おそらく怒りで興奮し、カッとなっている様をみて、血が上昇しているのをイメージしたのでしょう。
このイメージは、東洋医学的にも、的を得ているのです。
一般的に、ツボと言われるものには流れがあって、怒りと非常に関わりの深い肝臓にかかわる肝経という足先から頭に向かっていく流れがあります。
イライラという怒りが制御できなくなってくると、肝経の流れの制御にも大きく影響があるのです。
その肝経に問題が出てくると、身体にさまざまな症状が出てきたりします。
例えば、怒りによるストレスの高まりは、上半身に症状が出やすく、首や肩の張り・コリであったり、頭痛やめまいといったものも出やすかったりするのです。
イライラした後に肩こりを感じたりすることはありませんか?
このように、心に抱える問題は、身体も心のことを察知して身体自身にも問題を及ぼすことになります。
続いて、身体に出てきた症状に、身体を整えることが、イライラした心にも良い影響があることを見ていきます。
心の問題が解決出来なくても、身体の調子を整えると、少しゆとりが出来る!
身体がリラックスした状態のまま、イライラさせるのはかなり難しいことです。
イライラするとどうしても、身体がこわばってきて、どこか力が入ってしまうような感じになります。
イライラの解消には、遠回りには感じるかもしれませんが、まず、身体の調子を整えて、リラックスさせることを考えていきましょう。
いろいろと体調を整えるものがある中で、特に、イライラに対応しやすい方法を3つ紹介します。
その3つとは、以下の通りです。
- 【運動習慣】血液の流れを良くして、肝臓の働きを助ける
- 【白湯習慣】水分の補給とともに、生活リズムのスイッチをオンオフ
- 【断食習慣】胃腸の調子を整えて、心の感受性を高める
それでは、一つずつ紹介していきます。
【運動習慣】血液の流れを良くして、肝臓の働きを助ける
東洋医学で考える肝臓は、怒りの感情と関わりが深く、血液の流れにも大きく影響を与えます。
血液の流れをスムーズにして、手先や足先、全身にしっかりと血液を巡らせることが、肝臓の働きを助けることになるのです。
血液の流れを整えるのに、もっとも適しているのが、運動になります。
もともと運動の習慣がない方にとっては、いきなり運動となると厳しいと思われるかもしれません。
運動といっても、ちょっと、いつもより身体を動かすくらいに思って、自分のできることから取り組んでみるだけでも変わってきます。
- いつもより歩く時間を増やす
- 手や足の爪をもみ、手首足首をほぐす
- ヨガで、身体のこわ張りを知る
日頃、身体を動かす習慣のない人ほど、こわ張りが強かったりします。
試しにストレッチをしてみると、驚くほど、身体がかたいことに気づいて、運動不足を反省することになるかもしれません。
でも、不思議と、身体を伸ばしたりすると、その後にスーッと気持ちが晴れるような感じがすることに気づいたことはありませんか?
【白湯習慣】水分の補給とともに、生活リズムのスイッチをオンオフ
白湯を飲むと良いんだと聞くと、ただのお湯でしょう?!他の温かい飲み物でも良さそうだけどと思いませんか?
なぜ、白湯をおすすめするかというと、他の飲み物では、その飲み物の特性が出てしまうからです。
例えば、麦茶やコーヒーなどは、温かいものであっても身体を冷やす作用がありますし、緑茶は、おしっこが出やすくなる作用があります。その他の飲み物も、それぞれいろんな作用を持つのです。
イライラするのを落ち着かせるようにしたいという時には、純粋に身体に温かいものを取り入れる事ができる白湯がおすすめになります。
白湯を飲む習慣を提案する目的は、大きく2つです。
- 水分補給で、身体の中の巡りを整えて、温める。
- 生活にメリハリをつけて、身体のスイッチオンとオフを明確にする。
白湯は、もちろん温かい飲み物なので、身体を温めることができるし、余計なものが入っていない分、スムーズに身体全体に行き渡るようなイメージをしやすいです。
さらには、白湯を飲むタイミングを朝の活動をし始める前と一日の終わりの寝る少し前くらいにすることで、二つ目の効果が得やすくなります。
朝の活動前の一杯は、これから活動するんだと身体ののスイッチオンの手助けになるのです。
一日の終わりの一杯は、逆に今日も1日お疲れ様とホッとひと息できる身体のスイッチをオフにする手助けになります。
現代は、夜であっても、電気で明るく、手にはスマホなどの端末が手元にあったりして、身体のスイッチオンとオフの境目が、自分自身がわかりにくくなっているものです。
身体のスイッチオンとオフが明確になることで、活動する時と休む時が明確になって、活動はより活発になり、休む時はしっかりと休息ができるようになったりします。
生活にメリハリができるようになってくると、身体の状態は良くなり、イライラに対する対応もしやすくなると考えるのです。
【断食習慣】胃腸の調子を整えて、心の感受性を高める
断食をすると良いんだと聞いても、あまりピンときませんよね!
断食なんてすれば、逆に、食べたいのに食べられないんだから、余計にイライラしそう!!とも思うかもしれません。
たしかに、食事は人が生きていくうえで、なければいけないものですし、食事をしないなんてことはあり得ないことです。
ぼくは、年に数回は断食をするようにしています。
日数は、その時によって3日間であったり、1週間だったりします。
周りの人には、なぜ断食をするのかと聞かれることもあったりするのですが、僕の答えは決まっています。
『美味しく食事をしたいから!』
美味しい食事といっても、すごく評判の高いレストランで食事をするということではなく、普段の何気ないご飯と味噌汁、一品のおかずが美味しいと思えることです。
僕たちは、昔に比べると食事に困るということがあまりなくなってきました。
なんだかんだ食べることができている方がほとんどでしょう。
逆に、あんまりお腹がすいた感じはしないけど、ご飯の時間だから食べようなんてこともあったりしませんか?
ぼくも含めて、多くの人は、時間を空けずに何かしら食べていることが多かったりします。
食べている時間が多いということは、胃腸関係は休むことなく食べ物を消化し、栄養を吸収して、不要になったものを排泄する時間に充てていることになるのです。
胃腸関係は、ふだん何か文句を言うことはありませんし、自分の仕事を頑張っていることも認識することはありません。
ただ、休みなく働くことは、胃腸関係もしんどくはなります。
断食をオススメする最大の理由は、胃腸関係にしっかり休んでもらうことです。
自分の身体を休めることって、睡眠とか、リラックスすることだけだと思っていませんか?
胃腸関係の調子が整ってくることが、美味しい食事にもつながりますし、身体全体の調子を整えるのにも大いに役立つことになります。
断食をしていて、もう一つ見逃せない気づきが、心の感受性が高まるということです。
食事の時間というのは、準備のことも含めるとかなりの時間を使うことになります。
断食の間、いつもの食事をしない訳ですから、時間にゆとりがでてきます。
ゆとりもあるおかげか、食事をしていない自分を気にかけているのか、いつもよりも自分自身のことを気にかけることができたりします。
自分自身を気にかけることが、心を見つめることにもつながるようで、いつもの自分とは違う何かを発見したりするようになったりします。
なかなかイライラしている中で、いきなり断食をしようとはなりにくいですが、胃腸関係を休ませてあげて、時に、自分をいたわるには断食をすることはオススメです!
【まとめ】ちょっとゆとりを持てることが、イライラの解消に繋がっていく!
対人関係において起きたイライラは、相手もあることなので、なかなか解決しづらいこともあります。
それでも、自分自身だけのことであれば、見つめ直してあげることはできるものです。
見つめ直すことというのは、イライラしている心にというよりも、もう少しわかりやすい自身の身体のことを見てあげるといいのではないでしょうか。
今回、ご紹介したのは、3つの習慣です。
- ちょっとだけでも運動習慣
- 朝晩のゆとりができる白湯習慣
- 胃腸を休ませてあげる断食習慣
この3つの習慣は、どれも捨てがたいものですが、これならと思っていただいたものを続けてみてください。
すぐに結果が出るものではありませんが、続けていくうちに、必ずあなたの身体に、そして、あなたの心に、良い変化をもたらしてくれるでしょう!
それに、笑顔でいられる方が、あなたらしい魅力を発揮できますし、対人関係も上手くいくようになりますよ!!