自己中心的な行動や考え方は、人間関係や社会生活においてしばしば問題視されることですね。
人とのコミュニケーションは、お互いの理解と共感に基づいて成り立っています。しかし、言葉の伝え方を間違えると、自分の意図や感情を正確に伝えることが難しくなります。
その原因の1つが、
「自分本位」と「自分本意」の違いです。
自分本位とは、自分の利益や欲求を優先し、他者の視点や感情を度外視する傾向を指します。一方、自分本意は、自分の意見や感情に基づいて行動するものの、他者との調和や共感を大切にする傾向を示すと言われています。
「じぶんほんい」
“ほんい”という字は「本位」と「本意」の2種類があります。
「自分」はそのまま、自分自身のことですね。
自分自身の「本位」
自分自身の「本意」
このように書いてみると、少しわかりやすくなりそうですね。
自己中心的な考え方や言動を指します。
★自分本意とは…
自分の本当の気持ちを指します。
この記事では、「自分本位」と「自分本意」の意味・違い・日常的にどうあるべきなのかまでお話したいと思います。
※実際は、四字熟語にすると「自分本位」という言葉しか存在しません。
「本位」と「本意」の意味に「自分」という言葉を足して説明していきます。
「本位」には、基本とするもの、地位、位置という意味があります。
「本意」には、本当の意味、気持ちという意味があります。
自分本位・自分本意とはどんな意味?
冒頭の部分では、簡単に自分本位と自分本意の違いをお話しました。
私の見解を含む具体的な意味をお話していきますね。
自分本位とはどんな意味?
自分本位とは
自己中心的な考え方や言動を指した意味です。
別の言い方をすると、自己中心的、自分勝手、エゴです。
つまり、自分のことばかりに気を取られてしまい、相手の気持ちや都合を重んじることができないことを指す言葉です。
ここに該当する意外な人は、被害者意識の強い人、他責志向の人も当てはまるでしょう。
自分は、自分は…
私ばかり…
誰もが陥りがちなこの状態の思考は、相手よりも自分が優先されていることを指します。
では、一方の自分本意についてはどうでしょうか。
自分本意とはどんな意味?
自分本意とは
自分の本当の気持ちを指した意味です。
別の言い方をすると、本心、本音と言えるでしょう。
自分の本当の意を隠しがちな生活を送る人も多いことでしょう。
でも、誰しも本音って持っていますよね。
昔から日本人は、本音を隠して建前で生活することを美徳としてきました。
その風潮は今も残ります。
本当は、賛成していないけど、建前上は、周囲に合わせた反応をするなんてことも多いと思います。
これを私生活に移して考えると、
自分の本当の気持ちに蓋をして生きるようなことをしていないでしょうか?
本当はイヤなのに、断りたいのに断れない、やめたいのにやめられない…
さて、自分本位と自分本意の違いはあるけれど、日常生活にシフトすると、どちらの意味もあなたにとって問題となることはありますよね。
そもそも、私たち人間には、いろんな欲求がありますね。
その中でも強い欲求は、自分の存在を認めて欲しいということだと思うのです。
その表れが、表面化したものが「自分本位」です。
「自分本意」は、一旦置いておいて、自分本位について考えてみましょう。
あなたは、誰かに「自分本位ですね」と指摘されたいと思いますか?
自己中心的で自分勝手だと思われたくない心理
人は他者から肯定的な評価を受けることを望む生き物です。
よって、自分が他者に悪い印象を抱かれたくないという心理が働くと考えられます。
誰しも、自分を否定するような言葉を他者から言われることなど望まないものです。
あなたが、もし、自分のことを内観した時、自分勝手なことばっかりしてるなと感じるのなら、自分の意を抑えることが苦手な方かもしれないと素直に受け止めることも大事なことです。
なぜなら、ある瞬間、相手を自分の言動によって、傷つけてしまったことを自覚したはずです。
すると、湧いてくる気持ちは、相手を怒らせたかな、嫌われたらどうしよう…という気持ちに囚われてしまうようになります。
でも、あなたは、そんなつもりがあったわけではありませんよね。
ただ、自分の感情を素直に出したら、相手の反応は、自分の予想を超えるものだったという結果だったと思います。
人って、どうして、上手に自分の気持ちを誰かに伝えることができないのでしょうか…
自分本意になれず、自分本位になってしまうのはなぜ?
自分本意になるためには、自分との対話ができる人になることが最優先です。
自己中心的で自分勝手…自分本位な行動が目立つ時には、自分との対話をすることよりも先に、自分が感じた気持ちや痛みを”誰か”にわかって欲しい気持ちが勝ってしまっている時です。
または、自分の感情を抑えきれなくて、他者への思いやりを持つよりも、自分のやりたいこと、欲求を優先させてしまっている時です。
これらの事象は、時に相手に威圧感、高圧的な態度にも捉えられてしまうことがあります。
例えば、当事者ではない相手(あなたの信頼できる相手)にわかってもらいたくて、抑えきれない感情で話してしまうことはありませんか?
実際は、割と単純な感情で動いているはずです。
- わかって欲しい
- 味方になって欲しい
- 自分を好きだと言って欲しい
- 寂しい
- 疲れている
- 余裕がないなど
冷静に話せば、伝わるようなことに感情が組み合わさってしまい、目の前にいる人の気持ちを無視して、自分優先の言動をしてしまう状態です。
誰しもが持つ「自分本位な気持ち」これをどのように対処すればいいのか考えてみましょう。
自分の気持ちや感情の処理はどうすればいいの?
自分本位な振る舞いを悪とし、自分本意を善とするのならば、あなたの残される気持ちや感情の処理ができなくては始まりませんね。
わかって欲しい気持ち、優先したいことをどうやって抑えるんだ!!
1つ前の冒頭で、
このように書いたのを覚えているでしょうか?
あなたは、自分自身と対話をしたことがあるでしょうか。
自分自身との対話は、あなたが自分自身の味方になって話を聴いてあげることです。
一言で言うのなら、
自分の親友になることです。
対人関係で失敗するのは、自分をわかって欲しい、自分に愛を注いで欲しいと主張するからです。
誰かに求める前に…
自分のことを愛することができていますか?
自分本位、自己中心的で自分勝手な思考の人は、自分のことの理解があまりできておらず、自分のことを好きではないと感じていることが多いです。
そのフォローを他者に求めても、他者にも限界があります。
そして、あなたの思い通りの反応を返してくれるとは限りませんし、それがあなたの意図から外れているとも限りません。
他者からの反応を受け取ることも、自分の納得いく言動でなくてはならないと求めてしまいがちです。
これをずっと繰り返していたら、あなたは、自己嫌悪に陥ることは避けられないし、対人関係も上手くいかないままになってしまいます。
まず、ワンクッションとして、誰かに自分の欲求をぶつける前に、自分と対話をする癖をつけてみてください。
もう今日は疲れたよ…
そうだよね。朝からこんなに頑張ったもんね。
まだ、こんなにもやらなきゃいけないことがある…
大丈夫!やり始めたら、ちゃんとできるよ!いつもやれてるの知ってる!!
寂しいなぁ…
たまには、誰かに甘えたいよね。あの人に「寂しかったよ」って素直に言ってみようか!
どうでしょうか。
そこには、必ずあなたの本当の気持ちがあります。
その本当の気持ちを汲んであげることも、勇気づけることも、自分だからできることです。
自分本位な状態でいると、どのシチュエーションでも、急に不機嫌になったり、相手に感情をぶつけてしまったりしがちです。
そんなことを繰り返していると、大切な人も失う日を迎えてしまうかもしれません。
まとめ|自分の気持ちは素直に!でも謙虚に生きよう!!
自己中心的な考え方や言動を指します。
★自分本意とは…
自分の本当の気持ちを指します。
自分の本当の気持ちを自分が聴いてあげる習慣づけをすることで、自分本位な振る舞いをする必要がないことに気づいていくことができます。
どんな人も自分勝手で自己中心的なことをしたいなんて考えてはいません。
自分の抑えられない想いを出した結果がそうなっているだけです。
だからこそ、自分の本当の気持ちを先に聴いてあげることで、他者をサンドバッグにすることをやめられます。
誰もわかってくれないと嘆く人ほど、自分のことを何一つわかっていません。
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