叱らない育児とは
怒るとは…感情的に怒りの気持ちをぶつけること
叱るとは…相手のためを想い、注意やアドバイスを敢えて、キツイ言い方にして伝えること
つまり、叱らない育児の根底は、感情をぶつけることもなく、自尊心を傷つけない言い方によって、育てていくことを指しているのだと思います。
叱らない=注意しないではありません
この誤解が何故か生まれています。
何故生まれてしまうのかは、私にもわかりません。
しかし、人々の心の中に責任転嫁する傾向があるのかもしれませんね。
自分で責任を負うことを拒否してしまう世の中は、危険です。
叱らない育児が招いた誤解
最近、ネットを見ていると、時たま遭遇する話です。
一緒にママ友と遊んでいて、子ども同士のやりとりで、危険があったので…
「ダメ!それは危ないのよ!」
そう注意すると…
「ちょっと、私は、叱らない育児推奨中なのよ!うちの子を叱らないで!○○ちゃん、怖かったねぇ~」
一体どう伝えれば良かったのでしょうか?
この手の話をよく見かけます。
叱らない育児というのは、出来たに越したことはありません。
しかし、肝心な時にされた注意は、”悪”という判断は、同じ親として、とても疑問です。
確かに言い方というものは、あるのかもしれません。
しかし、危険がある時に、果たして、どこまでシフトチェンジできるのでしょうか?
命に危険が差し迫っていても、声を荒げずに止められるのでしょうか?
また、子どもが何をしていても…
「それはダメなことなのよ~」
と、ささやく程度で済ます。同じく目にする話です。
子どもの意識に届かない言葉を投げかけるのは、叱らない育児と呼ぶのでしょうか?
叱らない=無関心ではない
先ほどの話ではどのように注意しているのでしょうか?
「それは、やってはいけないこと」
という意味を叱らずに教えていくことは、叱らない育児。
でも、意味を教えないのは、ただの無関心な態度です。
そして、子どもに対してのフォローが、自分の子育て論からズレていたとしても、事の善悪の判断を無視して、子どもに”怖かったよね~”なんて言ってしまっていいものでしょうか?
例題)おともだちと滑り台を滑ろうと自分の子どもと、友人の子どもが登って行きました。友人の子どもは、早く滑りたかったので、自分の子どもを押しました。間一髪落ちることはありませんでした。しかし、一歩間違えば、大怪我をしていたかもしれません。
<叱る育児>
「どんなに好きでも、滑り台の上のような高いところから、おともだちを押してはいけない!それは、とても危ないことで、痛い痛いしてしまうんだよ!もうしてはいけないよ!」
このように語尾を強めた言い方で、それは、とてもいけないことなんだと教えることが叱る育児だと思います。
<叱らない育児>
「滑り台好きだから、早く滑りたかったのかな?でもね、早く滑りたいからって、おともだちを押してしまったら、おともだちが落ちて痛い痛いしてしまうんだよ。今回は、おともだちが落ちなかったけど、落ちてしまうこともあるんだよ。それは、良いことじゃないんだよ。落ちて怪我させてしまったら、おともだち痛い思いするよね。だから、もう押しちゃだめなんだよ」
このように、語尾を強めることなく、納得が得られるように話すことや、話題の転換をしながら、伝えたい想いを教え込んでいくことが、叱らない育児であると思います。
<履き違えた育児>
「おともだちを押しちゃいけないんだよぉ~やめようね~」
注意をしたとしても、極端な話はこのような程度だそうです。
子どもには、何が良くないことなのか伝わりませんよね。一応注意したような形ではありますが、先のような相手の親御さんに注意を先にされた場合は、フォローに回ってしまい、いけないことは、いけないと教えられることなく過ぎていくことがあるようです。
履き違えた育児が招く未来…
さて、子どもに善悪をきちんと教えることができなかったとしたら、子どもは、どう育っていくのでしょうか?
悪いことが認識できないということは、自分の想いのまま成長し、そのまま行動するということです。
犯罪を犯してはいけないという意味を教えられることがなければ、犯罪が何なのかもわかりませんし、人としての境界線を守るという認識がなく育ってしまいます。
こんな考え方をするようになったら、日本は、どうなっていくのでしょうか?
その叱らない育児、ちゃんと言葉通りの育児ですか?
私たちは、理不尽な扱いを受けたら、怒るはずです。
しかし、その理不尽な扱いをした人が、何も教わることがなく育ったと知ったら…どうしますか?
このような履き違えが起きているということは、今目の前にいる子どもたちの未来が危険なのだという信号です。
呼びかけていかなければいけないことだと思いコラムにしてみました。
無関係の方からしたら、気分を害するような内容かもしれません。
しかし、子どもたちが平和に暮らす未来を創るためには、私たちがその土台を作ってあげなくてはいけないのです。
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