断食(ファスティング)は意味ない?!失敗もして、科学的根拠からわかった3つの事実

断食なんて、意味ないよ!

 

断食に興味を持ち始めて、せっかく断食をするのであれば、ちゃんと調べてからやろうと、

情報を集めたり、周りに話を聞いてみたりすると、

 

「ご飯を食べないなんて、身体に悪いに決まってるじゃん!」

「断食をするとね、筋肉が減って、基礎代謝が悪くなって、結局リバウンドするんだよ!」

「断食で体重が減るのは、水分が減るだけだからさ、食べると戻るんだよね!」

 

調べていくうちに、断食は意味がない、効果がないといった情報は集まってくるものです。

 

でも、本当に断食は意味がなく、効果がないものだろうか?

 

僕は鍼灸師で、東洋医学を軸に身体のことを学んでいます。断食を習慣にもしていて、これまで失敗や成功も含めて多くの経験をしてきました。

 

僕は、断食を習慣としている立場なので、当然、断食は意味があって、効果のあるものだと思って取り組んでいます。

しかし、ただ、やみくもに身体に良いと思うからだけでは、当然ながら説得力はありませんし、断食を勧める訳にはいかないと思うのです。

 

一方で、断食は意味がないという意見にも、ちゃんと耳を傾けて聴くということも大事だなとも考えます。

 

なぜ、断食は意味がないと発言するのかを考えてみました。

大きく2つに分けて考えることができます。

 

  • 自分の経験を踏まえて、断食で失敗したからわかったこと
  • 身体のメカニズムを知り、真実でありそうな科学的根拠でわかったこと

 

たしかに、僕も断食以外のことであれば、自分の経験や知り得た情報を読み取って「意味がない」ということは言ってるなぁと思います。

 

あ!

 

断食においても、ひとつ意味がないと思えることがありました。

 

それは、断食=ダイエットとすることです。

 

決して、断食で痩せることができないと言っている訳ではなくて、断食の目的をダイエットだけにすることは意味がないと考えています。

 

えー!?って、思いませんでしたか?

 

そもそも、断食は意味がないよとか断食は効果がないよと言う背景には、ダイエットをするためにはという言葉が隠されているんですね。

そういう意味では、部分的ではありますが、断食は意味がないと言われる方と同意できるわけです。

 

断食が意味のないものかを確認しながら調べていったところ、科学的根拠に基づいて、断食には3つの意味があるものがわかってきました。

  • オートファジーによる不要なタンパク質の除去
  • ケトン体が働くことによる脂肪燃焼
  • サーチュイン遺伝子が活性化による細胞の寿命が延長(老化防止)

 

今回は、本来であれば、断食を勧める立場にはありますが、断食は意味がないという意見に傾け、出来る限り科学的根拠に基づいて検証して、断食はどういうものか考えていきます。

このコラムを読み終わった後には、断食は意味がないととらえるのは、ちょっと言い過ぎだったんじゃないかとわかっていただけると思います。

 

 

 

断食(ファスティング)は意味がないと感じる3つのケース

 

断食は意味がないとか効果がないと言われる場合、ダイエットで体重を減らすことには、断食は向いていないというものがほとんどのように感じるのです。

僕も賛同できる部分もあったりするのですが、それは言い過ぎだろうと思うところもあります。

断食は意味がないとする意見は、いろいろな言い方があったりしますが、大きくは3つの意見に集約されているようです。

 

それでは、一つずつ3つの意見を見ていきましょう。

 

体重が減ったのは、水分だけだから、結局元に戻ってしまう!?

 

実は、断食をしていて、水分が減ったぶんで体重が減る感じはとてもわかるんです。

断食では、当然のことながら、食事をすることがなくなります。

 

この食事での水分量がバカにならないのです。

 

断食の時、水分を補うために、できる限り水などを飲むようにするのですが、そんなに量を取れなかったりするんです。

 

食事の量が戻ってくるとともに、体重が変化してくるので、その経過をみると水分だけが減ってしまう感じがするのもおかしくはないかなとも思います。

 

 

筋肉が減ってしまい、基礎代謝が悪くなるからリバウンドしやすい?!

 

断食をしていると、身体に必要な栄養が足りなくなってきます。

足りなくなった栄養をどこから補うかというと、身体に貯めている糖分や脂肪、筋肉をつくっているタンパク質を分解して栄養にするのです。

筋肉の主な成分であるタンパク質が分解されるために、筋肉が細くなってしまい、基礎代謝が悪くなるというのです。

 

普段の生活に戻れば、基礎代謝が悪くなっている分、体重が戻りやすくなるということです。

 

確かに、話の筋が通っていて、間違えた根拠でもなさそうですよね。

 

 

身体に無理をさせているだけで、負担をかけた分の反動が大きい!

 

断食(ファスティング)は、そもそも僧侶などが修行で行うようなものであり、普通の人には無理すぎるものだというのです。

 

結果、無理し過ぎた後の反動で食べ過ぎてしまい元に戻ってしまう。

 

確かに、食事をしたいという欲求は相当出てくるので、このような反動が出てもおかしくないかもしれません。

三大欲求である「食事」を断つという方法を取るので、食べれなかった時間の反動というのは、大きく出てしまうことも十分に考えられます。

 

 

【実体験】断食(ファスティング)の経験から感じたぼくの失敗

 

僕は、断食を定期的に行なっているのですが、毎回違った結果があり、断食の印象も変わります。

ここが失敗したなと感じることも多々あるので、僕の失敗を紹介しますね。

 

断食(ファスティング)後の回復期間に、食べ過ぎてしまった

 

断食において、断食をしている期間ももちろん大事なのですが、断食(ファスティング)を終えた後、どのような回復期間を過ごすのかというのがとても大切です。

 

断食を終えた後の食事は、少量のお粥でも十分に満足できるのですが、家族がいるとどうしても普通の食事に戻っていきやすいんですね。

 

いくら奥さんと頑張ってやっていても、食べられる期間に戻った安心から…子どもがお菓子を食べていると、ついつい…手が…

 

そういった周りの誘惑だったり、子どもの食べ残しを勿体ないなと食べてしまったりしてしまいます。

 

どのくらいの量で満足できるのかもよくわからない状況になっているので、ついつい食べ過ぎてしまうことも多いのです。

 

実際は、元の食事量の半分~8割も食べれば満腹になります。

この状態が維持できれば、長期的なダイエット成果は得られると考えられます。

昔から、腹八分目を理想とされていますよね!

 

 

断食(ファスティング)の期間中、エネルギー消費を抑制しようとしてしまった

 

断食をする期間は、基本的に仕事の休みにあたるようにするのですが、外出などの予定は極力抑えるようにしてしまうのです。

 

外の誘惑って大きく目に入るので、避けてしまう傾向にあるんですよね。

 

普段、景色の一環として、気にしていない飲食店やお店の中に入っている小売り店のお店のニオイも敏感に感じ取るので、ストレスに感じてしまうこともありました。

 

その結果、運動の習慣もほとんどないにもかかわらず、余計に動かないことになってしまったんです。

 

 

家族の協力が得られず、断食を始めた日の食事が焼肉だった!?

 

知人の話ですが、、、

 

よし、断食をしようと意気込んで始めたのにもかかわらず、その日の夕食がなんと焼肉だったのです。

ちょうどいい具合に朝から食事をしていない訳ですから、焼肉の匂いはたまらないですよね!

 

ほんと、家族の協力は不可欠なんだと思います。

みんなが食べている中、自分だけが食べられないのはストレスも大きいものです。

 

子どもたちの分の食事を用意するだけでも、メニューを考えること、料理の美味しそうな匂いというのは、断食をしている側からしたら、大きな誘惑となるものです。

 

でも、回数を重ねることで、こういったニオイの敏感さと言うのは、あまり気にならなく過ごせるようになりました。

辛さにも人は、柔軟性を示すのかもしれませんね。

今では、焼きそばのソースの香りの誘惑にも負けません(笑)

 

 

断食(ファスティング)自体が効果のない、科学的な根拠のないダメなものでしょうか?

 

断食は効果があるとか効果がないということで、よく求められるのが科学的根拠はあるのかということです。

先程も触れた意味がないとする3つのケースから、科学的根拠があるのかを見ていきましょう。

 

断食(ファスティング)をしている期間、身体の中から減少するのは水分だけなんだろうか?

 

身体の中から減少するのは水分だけというのは、断食(ファスティング)を終えて普通の食事に戻って水分を補給すると体重が戻ってしまうということですよね。

 

確かに、断食(ファスティング)を経験した立場としてはわかる感じがするのです。

 

しかし、人の身体のメカニズム、科学的な根拠を見いだそうとすると間違いだとわかってきます。

 

人の身体というのは、たとえ寝ていたとしても基礎代謝と言われるように、エネルギーは消費されます。

 

そのエネルギーは、普段であれば食事からまかなうのですが、断食(ファスティング)の時はそうはいきません。

 

身体の中に蓄えられていた糖質や脂肪、たんぱく質を分解してエネルギーに変えていくのです。

 

特に、脂肪を燃やしてエネルギーに変える際は、普段の身体では働いていないケトン体というものを肝臓は作り出し、脂肪を燃やす仕組みを発動していきます。

 

ケトン体が、脂肪を燃やす仕組みについては、別のコラムでまとめているので、このコラムを読み終わってから読んでみてください。

断食による脂肪燃焼は、何日目から?!身体のメカニズムを知って生活に役立てよう!

 

一方で、断食や糖質制限を長い期間していると、無駄な消費をしないように基礎代謝は落ちてくるとも言われてはいます。

しかし、数日程度の断食(ファスティング)で起こることは考えにくく、たとえ代謝が落ちたとしても、体内にある脂肪やたんぱく質が分解されずに、そのまま過ごせる方が難しいです。

 

身体の仕組みのことを考えると、体重が減るのは水分だけと考えること自体、間違いだと分かりました。

 

筋肉が減ってしまうことにより、基礎代謝が悪くなってしまう

 

この筋肉が減ってしまうのは、一見するとその通りだなと思うんですよね。

先ほども、触れたように、断食期間中、たんぱく質が分解されてエネルギーに変えられるわけです。

このたんぱく質があるところが、筋肉がメインだったりするわけです。

 

実際、断食が終わると、二の腕や太ももといった筋肉を簡単に確認できるところが、シュッとした感じはするんですよ。

 

だからといって、筋力の低下が正しくて、基礎代謝が落ちたことが実証できたとしても、それがどれだけ影響しているのかということを考えなければなりません。

 

実際、こういうことを調べる学者さんがいて、論文を発表したりしています。

 

その発表では、基礎代謝のうち筋肉が関わる分の消費量は、全体の20%程度だそうです。

仮に基礎代謝が、2000kcalある方の場合だと、400kcalが筋肉が関わることになります。

さらに、仮の話になりますが、断食によって筋肉が5%落ちたとすると400kcalの5%ですから、20kcalとなるわけです。

断食によって失われる基礎代謝が20kcalということですね。

 

この数字を見てどう思いますか?

 

僕は、正直なところ、その程度なの?と感じました。

一番怖いなと思うのは、断食によって筋肉が落ちることは事実なのかもしれませんが、ちゃんとした解釈をしないうちに物事を判断をしてはいけないなと思ったのです。

 

また、断食をしていると、オートファジー(自食作用)というものが起こります。

このオートファジーは、自らを食べると言われるように、身体の中にあるタンパク質を分解して栄養にすることを言うのです。

ただ、タンパク質を分解するのではなく、身体にとって不要になった、役目が終わったタンパク質に向けて優先的に対応することで、身体の中の掃除をする役割があります。

 

ですから、断食をしていると、タンパク質が分解されるというのは事実ですが、タンパク質で出来ている筋肉を必ずしも燃やそうとしているわけではないということです。身体の仕組みとしても、身体に必要なものか、不要なのかを見極めながら動いているということになります。

 

 

身体に無理をさせているだけで、反動が大きい

 

確かに、普段の食事を制限する訳ですから、無理がかかるところは当然あります。

 

しかし、反動の大きさについては、精神論になってくるので、科学的に根拠を証明すること自体難しいです。

 

精神的な事は、個々の感じる点で大きく人それぞれ異なります。

誰と誰をどんな基準で算定するのかというのは、証明するには、容易でないことがご理解いただけると思います。

 

断食というのは、本当に身体に無理をさせているのかというのも疑問になります。

断食(ファスティング)のやり方によっても随分変わるのではないかとも思うのです。

いずれにしても科学的な根拠を示すことはつくづく難しいと感じたのです。

 

ちょっと違う観点から、断食をすると普段は動いていないサーチュイン遺伝子(別名:長寿遺伝子)の動きが活性化します。

このサーチュイン遺伝子は、身体をつくっている細胞一つひとつの寿命を延ばしたり、正しく細胞分裂ができるようにサポートしているのです。

サーチュイン遺伝子については、ちょっと別の視点を交えてコラムにしています。また、お時間がある時に見てみてください!

断食で、肌がツルツル!?細胞からの老化防止ができる仕組みが見えてきた

 

断食は、確かに身体がいつもとは違う状態にはなっているため、負担をかけている印象もありますが、細胞一つひとつに有効な働きがあることも証明されてきています。

 

 

断食(ファスティング)は、意味があると証明できるか!?

 

特定の病気の治療で、断食(ファスティング)の効果は認められてはいます。

 

実際に、病院での治療で、保険診療の扱いで、入院して断食を行っていくケースがあるのです。自由診療ではなく、保険側で、お金の補助を受けて、断食による治療が受けられるので、効果はあると考えられているんですね。

 

ただ、実際に科学的に根拠があるのかと問われると証明することは難しいというのが実情だとは思います。

 

それでも、断食を研究している方はたくさんいて、論文での発表も見ることができるものです。

今回取り上げただけでも、科学的根拠になり得るものも3つありました。

  • 肝臓がケトン体を作り出し、脂肪を燃やす仕組みを発動する
  • オートファジー(自食作用)が動き出し、不要なたんぱく質を分解して身体を掃除する
  • サーチュイン遺伝子が活性化して、細胞の寿命延長や正しく細胞分裂ができるようにする

僕自身は、断食をしている時に、身体の中でこのような働きを実感しているわけではないです。

それでも、断食を行っていくことで、身体や心の変化を感じ取っています。自分の体感として、断食は意味があると言えるのです。

 

 

失敗は成功のもと!失敗を失敗で終わらせないために

 

何のことでも言えることですが、なんだかんだ失敗はつきものだと思うのです。

 

断食(ファスティング)を定期的に行なっていると、いろんな発見があります。

身体の変化も、心の変化も感じとることができます。

 

失敗したなと思うこともたくさんありますが、失敗を失敗で終わらせてほしくはないと思うのです。

 

次は、こうしてみようとか、決して無理のない範囲で試してみましょう。

 

なかなか、これをやったら完璧だというものは決してないものです。

 

完璧にこなさなくても、失敗したとしても、諦めずに続けていくことで、あなたは変わっていきます!

 

 

 

 

【まとめ】断食(ファスティング)は、意味がある!?

 

断食(ファスティング)は意味がないのか、科学的に根拠があるのか考えてきました。

検証としては、まだまだ十分ではないでしょうが、ひとつ感じたのは、科学的根拠を求めすぎてもしょうがないなと思ったのです。

 

物事には、いいところもあれば、悪いところもあるのが普通です。

完璧なものは存在しないとも思えます。

 

断食(ファスティング)に関しては、ダイエットの効果に着目しすぎるのは良くないと感じるのです。断食をしていくと、身体に変化は感じます。体調、体質の変化を感じる中で、結果的にダイエットができて、健康的にスリムになってきたことを感じるといいのではと思いました。

 

僕は、定期的に断食をしていますが、何回やっても学びはあるし、いまだに失敗したなと思うことはあります。

せっかく断食をするのであれば、失敗はしたくないと思いますよね!失敗しないコツをコラムにしました。

どうぞご覧ください。

失敗しないための断食中の過ごし方!気をつけるべき3つの事

 

断食は、食事を断つことだけでなく、断食のための準備や断食からの回復もとても大切です。

お勧めの断食のやり方をまとめています。

「3日断食のやり方」食べない時間が身体を元気に!リセット習慣始めませんか?

 

最後まで、読んでいただきありがとうございます!

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